不正リスク対応 チェックリスト
不正・不祥事から企業を守るには、良好なコーポレートガバナンスを連結ベースで構築し、有効な内部統制を整備・運用することが不可欠です。
企業活動が複雑化しグローバル化する中で、会社法、金融商品取引法等の法的要請の観点からも、企業価値を著しく毀損する可能性のある不正・不祥事を予防・抑止・発見する態勢を十分に機能させる責任は、経営者にあると言えます。
不正リスク対応チェックリスト
1. 不正防止の方針、規程やマニュアルを制定している
法令等遵守の観点からコンプライアンスマニュアルを制定している企業は数多くありますが、不正防止の観点から方針、規程、マニュアルを制定している企業はそれほど多くありません。
誠実な役員や従業員が不正に関与してしまうことのないよう、不正防止の方針、規程、マニュアル(あるいはこれらを総括する不正防止プログラム)を制定することは、企業の不正を防止するだけでなく、役員や従業員を守ることにもつながります。
2. 役員、従業員に対して不正防止に関する研修を毎年実施している
不正防止プログラムの制定だけではなく、それらを組織の役員及び従業員に浸透させるために不正防止に関する研修を実施することが効果的です。不正防止に関する研修は、コンプライアンス研修などとあわせて定期的に、できれば毎年実施することが望ましいです。
3. 企業グループ全体で、定期的に不正リスク評価を実施している
会社法や金融商品取引法等において、単体ではなく企業グループ全体で内部統制の構築が求められており、国内外を問わず、子会社で起こった不祥事でも、本社の経営者が責任を問われる時代になってきています。不正リスクを低減するために、企業グループ全体で不正リスク評価を定期的に、重要な事業環境の変化や組織構造の変更があればその都度実施することが必要です。
4. 内部統制報告制度(J-SOX)のRCM上でアサーションに準じて不正リスクの観点を含めている
内部統制報告制度の導入に伴い、架空取引・利益操作などの不正な会計処理が公表されています。財務報告に係る内部統制においては、全社統制・業務プロセスの両方のレベルで、誤謬防止の目的だけでなく、不正防止の観点からも、有効に機能しているか評価する必要があります。
5. 経営者の暴走を防止するためにガバナンスが有効に機能している
経営者による不正は金額的にも質的にも影響が大きく、企業の存続が揺るがされるケースもあります。内部統制を構築しても、経営者等(役員や幹部職員含む)による不正に対しては限界があります。
経済環境が激変し、日々さまざまなプレッシャーを受け続ける経営者の暴走を防止するためには、取締役会や監査役による経営者の行動を監視するガバナンスの仕組みが有効的に機能していることが不可欠です。
6. 法令違反に対しては、役職を問わず厳しい姿勢で対処している
不幸にして法令違反等の不正が起きてしまった場合には、役職に関わらず厳正な処分を下すことが重要です。役員や幹部職員に対しても、定められたルールに沿って公正に処分を下す必要があります。不正に関与すると厳しい処分を下すという企業の姿勢は、社内の不正防止・抑止につながります。
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